流星ワゴン
演劇集団キャラメルボックス
原作:重松 清
2002年2月8日に刊行された原作。
その年の春、絶望というシャッターが目の前に落ちてきたあの瞬間。
ガシャンという音とともに、なにかが壊れた。
多分、その直後に読んだ。読書記録をさがしても記していないってところから誰かに借りて読んだ本だとおもう。
リストラ、息子の引きこもり家庭内暴力、妻の不貞・・・38歳の男は「死んでもいい」と過去を悔やみながらベンチに座っていた。
そこに、親子二人の乗った1台のワゴン車が現れる。
そう、現れるという言葉がしっくりくる。そのワゴン車はその男の心残りのある過去へつれていってくれるのだ。
複数の父と息子の物語。
現実は厳しい。過去に行って簡単に変えられるモノではないと突きつけられながらも何度も何度も。心残りの場所に行く。
「キャラメルボックス」と「流星ワゴン」って原作の細かい部分を忘れているにしても、どうしてもしっくりこなかった。
でもね、そんなことわすれて見入っていました。
ずっと涙腺緩みっぱなし。泣きながら笑ってました。
父親との思想的な確執もないまま別れてしまった僕には、重い重いお話でした。
でもね楽しかった。