さやなかなるときをここで...

群衆の悪魔 デュパン第四の事件

著:笠井 潔

詩人・シャルルが革命前夜パリで起こった新聞記者射殺事件を目撃する。
その事件は、革命を暴発させたといっても過言ではない。

革命に隠される、一つの死。

平行して、平野啓一郎の『葬送』を再読していたのも重なって、ひたすら二月革命前後の歴史に名を残した人達の苦悩を垣間見る。

都市論、社会主義、そして群衆という自分達であり他人である悪魔の話。
連続殺人事件とみたてる、名探偵デュパンと、詩人シャルルの会話は、宝箱のよう。

物語は、物語らしく幕を閉じる。
自分の魂を守るのは自分だと言うコトを、最後の数頁は衝撃的に物語る。

ボロボロになって本棚にしまわれている、とある詩集を思い出した。

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