さやなかなるときをここで...

明日、悲別で

富良野GROUP公演 2012夏
作・演出 倉本 聰

地に足を埋め、空に声を轟かせ、自然とともにある。
迫力の中にも緻密さがあり、繊細さの中にも躍動感がある。

「今、なにをすべきなのか。今、どう変わるべきなのか」

閉山した鉱山。街は廃れ、神は不在。
二十年前に、先達の「希望」の詰まったタイムカプセルを掘り出すと約束した青年達。

福島の原発労働者となり、津波と爆発に遭遇した者。
町議会議員となり、原発廃棄物を炭鉱の地下1000メートルに封じ込めようとする者。
街に残る。街を出る。それぞれの悲別という故郷を抱いて二十年が過ぎた。

「希望」を求める者。求められない者。

選んで享受してきた。その責任は、すべてのモノのはずだ。
絶望こそが、あらたな希望を産む準備とは思いたくない。

圧巻。
舞台から目を離すことなど出来ない。
光と影が表現するのは何なのか。

緊張。
肩になにか重くのしかかるモノを感じずにはいられない。
幻のスローモーションは、過去なのか未来なのか。
問いかけられる、犠牲の叫びの正体は明日の自分ではないのか。

希望。
手にした力こそがそれなんだろう。
象徴としての、力。それは積み重ねられた体験を知識とした宝庫。

凄まじい舞台でした。
本編中は、涙腺が緩む余裕すら無く。
カーテンコールでは嗚咽がとまりませんでした。久々に眼鏡が濡れました。

富良野まで観に行って良かった。

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