さやなかなるときをここで...

フラット化する世界~経済の大転換と人間の未来

著:トーマス・フリードマン

 格差社会という。
 その格差とは、いままで地球規模で生まれていたものが日本の社会にちょこっと現れただけのこと。
 アウトソーシングによる費用対効果の追求が生んだ世界規模の費用の適正化。社会構造の前提条件を盲目的に、神話的に、保身的に、利用し続けたために生まれた歪み。
 アウトソーシングを機械化という言葉にかえてみる。例えば、コンビニのレジに買い物カゴを置いたら商品の合計金額が出て、お金をいれるだけ。おつりも自動的にはき出す。そんな状況になったら今までレジを打っていた人は、さらなるサービスのために動く事が出来る人と、機械化されていないコンビニにレジ打ちの職を求める人に分かれる。前者は、ゆくゆくは店長、経営者となっていくかもしれない。後者は、次の職の賃金は下がる可能性もあり、結果的には職を失うかもしれない。
 インターネットがもたらした数々の出来事が、情報伝達コストの劇的な低下を生み出し、世界を小さくした。だれもが、PCとインターネットの回線をもてば、もしくは、携帯電話を持てば地球は広くないと錯覚する事は簡単にできるだろう。
 WEBLOGとアフェリエイトの相乗効果が生み出した個人レベルの情報発信の波は、商品の非陳腐化をもたらしていくのだろう。肥大化する倉庫は一極集中せざるを得なくなる。生産地と倉庫は等しくなり、消費者と生産者の距離は今までになく近くなる。店舗はショールーム化し、商品は持ち帰る物ではなく、来るのを待つ物になる日も遠くはない。
 集団と集団、もしくは、社会と社会を隔てていた壁は崩れかけ、一様であった集団が多様化し始めた。いままで地球的な規模の格差が、国内での格差になり、地域内での格差になる。 いままで、対岸の火事だった出来事が隣の家でも起こりうる。そう、この現象は、世界が平均化する事と同義である。すべての構成要素が平均値に向かっていくのではなく、現状のままもしくは分散していく傾向にあるのではないか。分散していけば確実に格差は広がる。
 蜘蛛の巣のように地球を縛りつくすデジタル情報の網。利用しますか、利用されますか、それとも破壊しますか。

 答えのカギは多分この本の中にもあります。

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