支配者が 知らないうちに 入れ替わり 朽ちていくのを 眺めてるだけ
堕・罪・鬼について一言
外側に 渾身の笑み はなっても 筋肉だけが 固まっていく
内側へ 向かう刃は 加速して 自分自身へ 逃げ出せもせず
掴んだら 幻だって わかっても 離さないから ねえ笑って
ゆらゆらと 揺れる明かりじゃ 目印に なれない夜は 風にまかせて
風吹けば 台風だけが 傷跡を 残した夢に しがみつく朝
壊れたら 治すだけだと 呟いて とても優しい 手つきに惑う
赦しなど 請うてはならぬ 存在で 石飛礫には もう慣れたのに
穏やかな 水面にそっと 波だてて 罪の始まり 確認をして
満たされた 器を入れて 叩き割り 底を濡らして 破片を摘む
芽が出ても 水をやらずに 枯れていく 次の世代を 占う時か
芽が出ても 水をやらずに 枯れていく 次の世代を 占う時か
嬌声を 妬む気持ちは ないけれど 耳栓つけて 風と戯れ
嬌声を 妬む気持ちは ないけれど 耳栓つけて 風と戯れ
バトンなら とっくに渡し 応援に まわるつもりで 走り続ける
永遠に 生きるつもりは ないという いつまで持って 走るつもりか
もう誰も 近寄せないと 決めたのに 季節外れの 北風が吹く
ハンカチを 折りたたんだら 見つかった あなたが残す 悪戯の痕
冷静を 装うのには もう慣れた 繰り返される 歴史と同じ
濁流と 孤独に巻かれ 落ちていく 水底にある 誰かの悪意
あの日もし ほんの少しの 躊躇いを 共有したら 今日は変わるか
言葉では 埋めきることは できなくて 無数のヒビを なおす毎日
あまりにも 君の力が 強すぎて 遮る雲を 欲してしまう
もう居ない 場所に無理やり 戻しても 幻つくる 労力に果て
探しても ぴったりはまる 欠片なし 無表情から 抜け出せなくて
誰彼も 心の奥に 閉じ込めた 絶望という 破壊の切符
祝福を 呪いのように 呟いて 隠し続ける 本当の声
存在の 確かさ求め さまよって 痕を残して 諍いをうむ
ゆらぎさえ たたぬ湖面に 映してた 誰もふれない 壊れた心
復讐を 肯定される 苦しみに こたえきれない 感情のヒビ