小説 東のエデン
買って読み始めたら、余りにも映像が目に浮かびすぎて、本を閉じた。
半年くらいたったからいいだろうと読み始めた。
もう、みんな知っていることなのにあえて声に出さない世の中。
閉塞ししぼみ始めた空間に風穴を望む無責任さ。
まず自己を観るというあたりまえを、あえて言葉にするつまらなさ。
金銭とは何なのか、対価とは何なのか、労働とは、そして人生とは。
100億の電子マネーを自由に使える12人の人間が「日本を救う」という課された使命の中で引き起こす物語。
小説として楽しめた。
もしかしたらまだ残像が残ってるかもしれないけどね。
そう、できれば、映像を観る前に読みたかった。
仕事の話をするときとかに「持てる者の義務」という言葉を時々使うんだけど、この物語にもでてくる。いや、もしかしたら命題なのかもしれない。
僕の場合は、能力や財力があるとかそういう直接的なモノではなくて、気がつく力とか、実際に行動する力とか、どちらかといえば感覚的なモノを持つヒトがしなきゃいけないコトだったりする。
権利じゃなくて義務だというのがこの言葉の面白いところで、戒めだったり、現状に留まることを許さないという鞭であったり。