さやなかなるときをここで...

天帝シリーズ

著:古野 まほろ

メフィスト賞は時々スゴイ才能を発掘するよな・・・新刊で追わなくなって、かなり時間はたってるけど、古野さんは新刊で追えばよかったと後悔してます。(諸処の事情によりこれらの作品も手元におけていません)

天帝のはしたなき果実

高校の部活、吹奏楽部のアンサンブルコンテストに向けて物語は始まる。
ただ学校の外に出ると違和感。そう軍隊がある。どうやらパラレルワールドの平成の御代。
単なる青春ミステリーとして、吹奏楽ミステリーとして読み始めたら失敗。
でもね、音楽をここまできちんと文章にできる作家しかも処女作でいないとおもうんだよね。
理論と理論のせめぎ合い。
怒濤の(最初は展開をのみ込むのに時間をかなり要した)ラストも久々に背筋がぞっとする。

2011/2/6 読了

天帝のつかわせる御矢

どうやら、主人公?の古野まほろは、大陸(満州)に居たらしい。
大陸から帝都東京までの豪華寝台列車で起きる事件達。

前作の終わりからして、素直にミステリとして続くのかと疑問に思っていたけど素直にミステリでした。

舞台や登場人物、言動の大げささ?に目を奪われると、物語のコアに触れられない仕掛けは面白い。

2011/5/6読了

天帝の愛でたまう孤島

台風の孤島。
もう何が起きるかわかるよね。
そして、天帝シリーズの主要登場人物(吹奏楽部関連)の位置づけが明確にされた作品のような気がします。

ここまで、ミステリの王道ともいえる閉鎖空間を立て続けに演出してくれるのは、回顧というか過去に読んだ色々な作品群を思い出しさせてくれる。

孤島・洋館・隠し財宝とてんこ盛り。こういうのを目の前にするだけで楽しい。

ラストは是でいいのか?いいんだろうね。
そこに至る、ロジックで解き明かされる諸々の謎もシンプルで綺麗。

2011/5/15

天帝のみぎわなる鳳翔

今度は空母!!もはやこの作品を書くために軍隊のある平成の御代という設定にしたのではないかと疑ってしまった。

戦争と殺人
これも、この世界観ゆえ自然と体感できる。
一つの殺人事件を掘り下げていくことで全体を見通すことができる感じなのかな。

探偵小説として天帝シリーズはどんどん成熟していく。
この物語でこのシリーズは止まっているようだけど、どうなるのかな。

ラストは慣れた。もったいないなと思ったりもするけど、それが一つの疑問を封じる役目を担っているのかと思うと深さを感じる。

2011/6/4
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