身元不明(Jane Doe) 特殊殺人対策官箱崎ひかり
著:古野まほろ
まさに本格ミステリーの復活。
近未来だろうが、偽現代だろうが、虚過去だろうが無関係に圧倒する古野まほろの世界。
生ぬるい裏付けへのアンチテーゼのようにもみえるリアル。
都市...
著:古野まほろ
まさに本格ミステリーの復活。
近未来だろうが、偽現代だろうが、虚過去だろうが無関係に圧倒する古野まほろの世界。
生ぬるい裏付けへのアンチテーゼのようにもみえるリアル。
都市...
著:貫井 徳郎
一人の目線で物語は紡がれる。
貫井さんがこういう物語の書き方をするのは珍しいのか。
三人称一視点描写にもかかわらず、視点人物の感情描写が一切無い。
「晄」という人物の人間性...
著:我孫子 武丸
少子晩婚が進む我が国に、遺伝子情報を元にした男女のマッチングがもたらされた近未来。
ありそうな未来ゆえに、身近に感じてしまう。
主人公の二人も、現代の日本でどこにいても...
著:菅 浩江(早川書房)
化粧にまつわる、10編のSF短編集。
ほんの少し先の未来を見つつも、遙かなる過去からの「化粧」にまつわる著者の考察がしっかりと折り込まれる。
読み応えのある短編...
著:麻耶 雄嵩
10歳の少年とトイレ掃除をするのは転校生であり、神様である鈴木君だった。
いろいろ想像するでしょ。
想像以上の物語。
2005年「ミステリーランド」に書き下ろされた...
著:麻耶 雄嵩
メルカトル鮎が動く。
それで充分。
著:中町 信
著者が亡くなってから読むのはすこし心がひける。
なぜ、生前に出会うことが出来なかったのだろう。
同じような仕掛けの物語は沢山出会っていはずだ。
だけど、見事に騙される。...
著:法月綸太郎(カッパ・ノベルス)
天秤座・蠍座・射手座・山羊座・水瓶座・魚座
の6星座と神話をテーマにした本格推理短編集。
前作の『六人の女王の問題』から思ったより早く手元に。
やっ...
著:乾 くるみ
『ウロボロスの基礎論』(著:竹本健治)で有名になった「京大ミステリ研BOXうんこ事件」の一つの答えの形なのであろう。
軽い気持ちで読み始めたけど、そうはいかなかった。共感したく...
著:歌野 晶午
実験的な小説ではない。
歌野さんらしいミステリー。
パソコンに向かう登場人物達が何故かパソコン通信でやり取りした頃の人達の姿(あったことがないから想像でしかないけど)と重...
著:伊藤 計劃(ハヤカワ文庫)
マークアップされたテキストで描かれる本作。
HTMLやXMLになじみがあれば、すんなりとそして位置づけも正しく理解できるんじゃないかな。そうでなくても、邪魔にな...
著:法月 綸太郎(講談社)
誰もが持つであろう殺意。
公に裁かれるリスクがないのであれば、追い込まれれば追い込まれるほど実行に躊躇がなくなるのか。
そんな4人が偶然集まった。
それぞれ...
著:伊藤 計劃(ハヤカワ文庫)
2009年3月20日に34歳で肺癌亡くなった、著者。
刊行の当時から気になっていたのだけど、同世代故、作者の背景を考えると冷静によめないと思っていて、やっと文庫...
著:大崎 梢(文春文庫)
大学生の正しい夏休み。
もしくは、よさこい祭り小説。
主人公が高知の祖父母の家に下宿しながら大学に通うことを望んだ本当の動機は、4年前に出逢った女性との再会を望...
著:戸梶 圭太(双葉文庫)
人口300人に満たない、高齢化・過疎・全員が顔見知りという絶海の孤島で誘拐事件が起こる。
戸梶圭太は、欲望を忠実に描く作家という認識が強いせいか、何が書かれてあって...
著:我孫子 武丸(光文社文庫)
我孫子さんが。本格要素を抜いてひたすらエンターテイメントに徹するとこういう作品になるよね。という正真正銘の単純明快娯楽小説。
訳ありの五人+一人の警察官が、集め...
著:綾辻 行人(講談社ノベルズ)
綾辻さんって違和感を上手く演出する作家なんだと思う。
些細な違和感が積み重なって謎になる。
その違和感の正体に気がつけば、自明のコトなのにうまく視線はそらさ...
著:伊坂幸太郎(角川書店)
舞台は「東北新幹線」だ!ってどこかの劇団じゃないんだから・・・と初めて手に取ったときに思って、2年近く読まずに置いてあったのは、twitterの所為。
とある、...
著:大崎 梢(創元推理文庫)
出版社の新人営業マン井辻智紀の物語。
『平台はおまちかね』名刺代わりの物語。出版社の営業が本屋に来て、いや行って何をするかということを丁寧に物語のなかに織り込...
著:篠田 真由美(講談社文庫)
主役は、同潤会アパートメント(作中では朋潤会)と東京と朔太郎。
淡々と物語はすすむも、ちりばめられた関係性はぐんぐんと事件を加速させる。
その加速の様を感...
著:汀 こるもの(講談社文庫)
ほかに読もうと思っていた本をすっとばし、こるものさんの二冊目の本へ。今度は学園モノ。
アクアリウムの話もしっかり物語にからみついて、爽快。
後半のテン...
著:汀 こるもの(講談社文庫)
メフィスト賞受賞作のノベルズを刊行すぐ買ったのは、黒田研二の『ウエディングドレス』が実は最後。この頃に、読書の傾向がちょっと変わったんだと思う。
この本を読...
著:笠井 潔
詩人・シャルルが革命前夜パリで起こった新聞記者射殺事件を目撃する。
その事件は、革命を暴発させたといっても過言ではない。
革命に隠される、一つの死。
平行して、平野啓...
著:古野まほろ
密室からの脱出ゲーム。
トリック満載な、過去(ご先祖)との対話。
僕があらすじを書くと、失笑を買うのかもしれない。
それくらいギリギリの所で成立している物語。
ル...
著:古野まほろ
天帝シリーズ再スタート。
大量殺人とド派手な装飾と独特なラストは、健在。
今度は音速旅客機。
強引かなと思える箇所も、論理的に説明されるから納得してしまう。この落差がや...
著:田中 啓文
普段は音楽以外に興味を持たない、テナーサックス奏者・永見緋太郎。ただ、謎や不思議な出来事に遭遇すると、彼の前では自明のコトになる。
『落下する緑』に続く、ジャズ短編ミステリ...
著:古野まほろ
「警察小説」という型にはめていいのか。どうもわからない。
ただ言えるのは、「古野まほろ」という作家の奥深さを感じる作品。
この作品があると言うコトで、逆に「天帝シリーズ」や「...
著:古野まほろ
天帝シリーズのB面になるのかな。
シリーズとして考えると、こちらの方が完成度は高いのはひとまず完結しているからか。
和歌、陰陽、伝説、神話と惹かれる要素は多すぎる。
...
著:大崎 梢(角川文庫)
2011年夏公開された同名の映画の原作です。
文庫のカバーは二重。映画版と書籍版。読み終わって合皮のカバーを外したら、映画版のカバーが外れてちょっとビックリしたけどお...
著:古野 まほろ
メフィスト賞は時々スゴイ才能を発掘するよな・・・新刊で追わなくなって、かなり時間はたってるけど、古野さんは新刊で追えばよかったと後悔してます。(諸処の事情によりこれらの作品も手...