つめたくて 角張っている 石だけど 想いは過去を 熱く燃やして
今日の一言
空白を 埋める言葉に 戸惑って 笑顔崩れて 涙隠せず
あと何度 一緒に音を 奏でられ せめて笑顔で お別れしよう
恋ならば 簡単なのに この想い いく宛もなく 朝焼けに濡れ
不埒にも このまま共に 朽ち果てて 土と化すのも 楽しきコトと
燃やすなら 跡形もなく 消しさって 空気のように まとわりついて
焼失と 腐敗の違い 明確に 喪失感に あらわれる夢
腐敗して 土に混ざって 芯だけは 残り続けて 証となるか
形ある 姿のままで 別れたら いつか何処かで 会えそうな気が
朽ちていき 平になった 盛った土 とどまるコトを 赦さない時
消えていく 桶を担いだ 肩にある 貴方の重さ 土の祝福
悲しみの 力で腕を 引っ張られ 同情だけで 引返す道
まっすぐに 歩くことさえ はばまれる いてつく風に 足をとられて
誰に見しょとて
著：菅 浩江（早川書房）
化粧にまつわる、10編のSF短編集。
ほんの少し先の未来を見つつも、遙かなる過去からの「化粧」にまつわる著者の考察がしっかりと折り込まれる。
読み応えのある短編...
知識だけ 詰め込んじゃって 経験が 伴わないと 差別しかなし
世界から 弾き出されて ぽっつりと 白紙の上に パズルの欠片
かれるまで 叫び続けた 真心は 欠片となって 君のそばまで
固まった 土にひび割れ その隙に ながれる水と 微かな緑
戦う日 不要不急の 外出を 禁止されても 一歩踏み出せ
壊れいく 景色の前に たたずんで はじめて気づく 愚かな思考
言い訳を 積み重ねたら 底が抜け 決めてないから 中は空っぽ
責任を 負いたくないと 傍観し 騒ぎ出すのは 火がついてから
戦って 得てきたものと 知らないで 奪われるのは 愚かであろう
知らぬ間に 最悪だけが 残された 選択肢まで 戻れない今
荒れ果てた 田畑に咲く 花だから 実は結ばずに 朽ちていくだけ
放棄した 権利の重さ 知らなくて 羽をもがれて 地を這う明日
思考せず 何を決めるか 忘れ去り 無関心から 宣戦布告
新雪に 夢の続きを 写せたら 君の心も 溶けていくかな
指先が 黒く染まった 存在を 残すためにも 指紋をつける
権利のみ 叫び続ける 輪の中は 良心さえも 壊れてしまう