もう誰も 振り返らなく なったから 声に出しても いい頃なんだ
問・理・数について一言
傷痕が なくなりかけた 赤色を 機嫌ななめで みつめた深夜
指先に 残した痕を 見つめても どこへいったか わかるはずなく
詩人なら 武器を捨ててと 言いながら 言葉で殴る 霧晴れぬ朝
落書きを かかれる度に 消したって 世の中すぐに 変わるわけない
スズムシの 羽に触れたら 伝わった 知らぬ言葉は どこにでもある
引き鉄に 指をかけたら 片道の 切符を持った 旅人になる
とぎ汁の 向こうになにが 見えるかと 問いかけたから 空腹をしる
気づいたら 矛盾を許し 感覚が 鈍くなっても 刀は砥いで
傷ついた 羽は広げて 気づくもの 飛べぬ理由は 言えないままで
優しさを 包みこんでた オブラート 何もできない 厳しさの意味
もう少し 待ってて欲しい 今此処で 無理して変わる 力は無くて
皆何処へ 溢れかえった 言葉たち 統べる力に 盲目になり
外れても 天気予報は 続いてる 下駄で占う 今は許して
いつまでも 変わらないこと 知らないで はしゃぎ続ける 時は重くて
無知ならば これから学ぶ 余地ありと 喜ぶ道を 選ぶだけだと
備えても それを越えたら 自信など 崩れ去っても また積みあげたら
ひとりでは 判断できぬ 三人で 遠くの声を 拾ってごらん
空の色 どんな式から 決まったの 疑問をもてる 知識こそ糧
幾たびも 乗り越えて来て ここに居る 守っていくよ 刻まれた声
詩人でしょ 雨が降っても 傘じゃなく 誰かに届く ともし火掲げ
雨土に 感謝したいと 飛び出した 君の故郷は 壊れはじめて
封じても 意識しすぎた 文字達が 反逆してる 吃る文末
発音で 意味を探れば いいだけで にらめっこした 文字にサヨナラ
語尾だけが 明日を決める わけじゃない どこへ行っても 自分は自分
語尾からは 読み取ることは 出来ないと 諦めたのに 袖を引かれて
習慣が 壊れた先に 見えるのは 安心感を 掴んだ拳
打算すら 出来ないのなら 去ればいい 美しさなら すでにあるから
一瞬で 変わってしまう 自信など 揺れて崩れぬ 奢りに負けろ
戦場へ 赴く君へ 背後から 銃口向けて 笑う群衆